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りんごを通して彼女の心を考えてみる。彼女を通して作者の心を考えてみる

アイドルマスター@ニコニコ動画より
芥川龍之介原作の動画をひとつ

ハリアーP



りんごとは何か?
彼女にとってそれは、聖書に出てくる智慧の実そのものでした。
しかし様々な経験によって、それは静物であり、食べ物であり、あるいは金銭にもなりえると気付きます。
……りんごとは何か?
彼女がその答えを見失った時に悪魔は現れ、ひとつの答えを示します。
「りんごとは、拷問の道具なのですよ」

彼女はこの瞬間に、おそらく信仰を失ったのでしょうね。
この物語で使われるりんごとは、神の賜物あるいは神との約束の比喩でしょうか。それが人の世では拷問でもあると認識するのですから、信仰が揺らいでも不思議は無いと思います。
物語は、そしてそのために不幸は最終章を迎えると断じています。このような描写によって作者(原作者である芥川龍之介)の信仰に対する迷いが見えるようで興味深いです。彼も神に疑問を抱いてはいるけれど、それこそが不幸なのだという信仰心も持ち合わせていたのではないでしょうか。

ところでこの作品は原作をほとんどそのまま使っていますが、悪魔の登場シーンだけは大きく異なります。
原作では犬の姿でどこからともなく現れますが、この作品では自分の影がそのまま悪魔へと変わります。
自分の影に人格を持たせる表現は、自分の内心や別人格を表すのに良く使われる手法ですね。
つまり悪魔を、「自分とは別の何か」としている原作から「自分の内にある何か」に改変しているようです。
そういう見方をすると、原作は不幸の最終章に「突き落とされた」話であり、この作品は「自ら足を踏み入れた」話とも読めます。
ハリアーPがそのつもりで改変したのかは分かりません。ですが原作付きの作品は、このように改変部分からそれぞれの作者が持っている思想やテーマの違いを見ることができて面白いです。

映像について。
原作はもっと無機質というか無彩色な印象を受けましたが、ずいぶんと面白い雰囲気で色付けされていますね。黒や白を基調にしているのに、そこに浮かび上がる文字やりんごがとても鮮やかで、美しい配色だと感じます。
重厚な雰囲気で話を進め、やよいさんの登場によって空気をほぐして日常パートに繋げる。さらにそこで響さんの胸の内を垣間見せてしんみりと終わらせる。ハリアーPは本当に話の組み立て方が上手いと思います。
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